ハローワークで失業手当の申請を行うと、待機期間と3か月の給付制限期間後、所定給付日数分の期間において失業手当を受け取ることができます。再就職手当とは、失業手当の受け取り開始日前、もしくは失業手当を受け取っている最中の早期の段階で転職に成功すると、ハローワークから残りの失業手当が受け取れなくなる代わりに、受給することができる給付金です。
このページでは、転職活動を行う第二新卒に向けて、再就職手当の金額や受給方法について解説を行います。
※ハローワークで初回に行う失業申請についてはこちらで解説しています
再就職手当は第二新卒の場合いくらもらえる?
再就職手当の計算に必要になるものは、以下の3つです。
①基本手当日額(失業給付金となるもの)
②所定給付日数(失業手当が受け取れる日数)
③支給率(所定給付日数の残り日数により決まる)
それぞれの算出方法は後の項目で解説しますが、例として以下のケースの再就職手当を一旦計算してみます。
<入社2年目の3月に退職した24歳の会社員>
・年収が400万円(交通費と賞与込)
→①基本手当日額が5500円
・自己都合退職
→②所定給付日数が90日
・失業手当を30日間受け取っていたが、残り60日のところで転職
→③残り日数が3分の2以上のため、支給率70%
上記の場合ですとおおよそ、23万円の再就職手当(=①5500円×②60日×③70%)が受け取れます。
では、基本手当、所定給付日数、支給率のそれぞれの算出方法を見ていきましょう。
第二新卒の基本手当日額はいくら?
基本手当日額とは、原則として離職する直前の6か月間に支払われた賃金の合計金額を、半年分の日数(=180日)で割った金額(賃金日額)の80%~50%になります。パーセンテージは年齢と賃金日額の金額によって変わります。
ただ計算が若干複雑なので、失業手当の計算サイトを利用し基本手当日額を割り出すのが手っ取り早いです。
参考:失業手当の計算
半年分の賃金を計算するときの注意ですが、賞与は計算する賃金に含みません。しかし、半年分の交通費は含みます。
おおよその計算例をあげると、以下のようになります。
(あくまで計算例です。実際の金額とは異なる可能性があります。)
・年収250万(年間の賞与30万とする)→基本手当日額4600円
・年収300万(年間の賞与50万とする)→基本手当日額5000円
・年収350万(年間の賞与80万とする)→基本手当日額5200円
・年収400万(年間の賞与100万とする)→基本手当日額5500円
・年収450万(年間の賞与120万とする)→基本手当日額5700円
第二新卒の所定給付日数は、90日!
所定給付日数は、離職時の年齢と勤続期間で決定されます。
勤続年数が5年未満の20代の場合、自己都合と会社都合のどちらにしても、所定給付日数は90日となります。以下を参照ください。
<自己都合退職>
・勤続期間1年未満 支給日数: 0日(支給なし)
・勤続期間10年未満 支給日数:90日
<会社都合退職>
・勤続期間1年未満 支給日数: 90日
・勤続期間5年未満 支給日数: 90日
・勤続期間10年未満 支給日数:120日
第二新卒の支給率は?
支給率は以下のとおり決定されています。自己都合と会社都合の区別はありません。
①失業手当の所定給付日数の3分の2以上(所定給付日数が90日であれば60日)を残して転職した場合
→支給残日数の70%
②失業手当の所定給付日数の3分の1以上(所定給付日数が90日であれば30日)を残して転職した場合
→支給残日数の60%
③失業手当の所定給付日数の3分の1未満(所定給付日数が90日であれば30日未満)を残して転職した場合
→支給なし
転職先の指定等要件はあるのか?
会社都合退職の場合
・失業保険申請後の7日間の待機期間に就職したものでないこと
・1年を超えて勤務が可能な採用であること
・前職の取引先等、離職前の事業主に雇用されたものではないこと
上記の事柄に当てはまらなければ、基本的には問題ありません。
ハローワークの職業紹介を利用しない自分で見つけた転職先であっても受給が可能です。
厚生労働省が掲示している詳細な要件はこちら(Q37参照)
自己都合退職の場合
・1年を超えて勤務が可能な採用であること
・前職の取引先等、離職前の事業主に雇用されたものではないこと
・待期満了後1か月間については、ハローワークまたは許可・届け出のある職業紹介事業者の紹介により就職したものであること
→厚生労働省が掲示している詳細な要件はこちら(Q37参照)
赤文字部分、「ハローワークまたは許可・届け出のある職業紹介事業者の紹介により就職したものであること」とはどういうことか。いわゆる求人サイトから自分で応募したものでは受給を認められない可能性が高いです。(ハローワークごとにより若干対応が異なるので管轄のハローワークに確認するのが望ましい。)
あくまで、自分で見つけたのではなく、転職エージェントなど許可を持つ事業者から紹介してもらい就職する必要があるということです。
以下が職業紹介事業者の許可を得ている転職エージェントの例です。
・マイナビジョブ20’s
・【第二新卒エージェントneo】